いかに殘し、どう進(jìn)化するか
技術(shù)伝承の新たなあり方を考える
「2025年問題」という言葉をご存じでしょうか。高度経済成長期を支えた団塊の世代全員が75歳以上を迎え、國民の5人に1人が後期高齢者となることから、様々な問題が生じる転換期が2025年と言われています。なかでも、多くの日本企業(yè)では、深刻な人手不足に加えて、経験豊富な技術(shù)者から若年層への技術(shù)の伝承が急務(wù)とされています。
仕事を通じて培われたスキルや知識、経験や知恵をいかに會社や後輩に伝え、殘すことができるのか。熟練層から若年層への技術(shù)伝承の重要性は明らかである一方で、技術(shù)者は社會の変化や技術(shù)の進(jìn)化にも対応していく必要があります。こうした背景から大和ハウス工業(yè)では、先輩たちの経験や失敗事例から學(xué)ぶアーカイブの構(gòu)築や、社員の要望に応じて最新の建築技術(shù)が學(xué)べる研修會の開催など、さまざまな取り組みを推進(jìn)しています。
そこで今回の対話は、大和ハウス工業(yè)で建築系設(shè)計部門に所屬し、全國の若手技術(shù)者の育成にも取り組んでいる2人の社員と、京都でおよそ130年にわたり日本の伝統(tǒng)文化財の修理を手がける工房の代表である四代目岡巖太郎さんをゲストにお招きしました。建築設(shè)計と文化財修理、取り扱う対象物や規(guī)模、歴史が異なる2つの組織におけるそれぞれの取り組みを?qū)澅趣丹护胜椤⒓夹g(shù)を伝承していくために必要なことは何かについて、その共通性をめぐり語り合いました。
- ※本稿は2025年2月6日取材時點の內(nèi)容です。
CONTRIBUTORS
今回、対話するのは???


人財育成は主體性を引き出すスクール形式からステージ形式へ
後藤 泰
大和ハウス工業(yè)株式會社
東京本社 ビジネス?ソリューション本部
技術(shù)統(tǒng)括部 設(shè)計推進(jìn)部(設(shè)計推進(jìn)統(tǒng)括擔(dān)當(dāng))
技術(shù)主幹?部長
1988年入社。2020年3月まで建築設(shè)計部責(zé)任者として建築系の多用途の物件の設(shè)計を擔(dān)當(dāng)。一級建築士、設(shè)備設(shè)計一級建築士、一級施工管理技士等の資格を保有。2020年4月、建築系共通技術(shù)部門設(shè)計推進(jìn)部に配屬となり、現(xiàn)在に至るまで全國の地區(qū)設(shè)計部の設(shè)計擔(dān)當(dāng)者の支援や各種研修プログラムの企畫?運(yùn)営をマネジメントしている。


後輩育成のポイントは押し付けず、選択肢を示すこと
高見 亮大
大和ハウス工業(yè)株式會社
本店 流通店舗設(shè)計部
第一部 第二課
主任
2015年入社。オフィスやホテルなどの設(shè)計を擔(dān)當(dāng)。後藤さんが手がける各種研修プログラムに対する企畫要望の取りまとめの役割も擔(dān)う。大型の建築設(shè)計は一般知識だけでは対応できないため、経験談を含めた勉強(qiáng)會が必要と考え、どのようなことを?qū)Wびたいかを現(xiàn)場から意見収集し、企畫にフィードバックしている。


創(chuàng)業(yè)から130年、変わらないために、変わり続ける
岡 巖太郎
株式會社岡墨光堂 代表取締役
1971年京都市生まれ。関西學(xué)院大學(xué)院文學(xué)研究科博士課程前期修了後、米國スミソニアン研究機(jī)構(gòu)フリーア美術(shù)館に勤務(wù)。1998年株式會社岡墨光堂に入社し、2009年代表取締役に就任。2014年に創(chuàng)業(yè)120周年を迎え、四代目巖太郎を襲名。2016年京都工蕓繊維大學(xué)大學(xué)院工蕓科學(xué)研究科先端ファイブロ科學(xué)専攻博士後期課程 修了。博士(學(xué)術(shù))。文化財の修理に従事しながら、伝統(tǒng)的な表裝技術(shù)を生かした現(xiàn)代美術(shù)の表具も行っている。
仕事を通じて培ってきたスキルや知識、経験や知恵は、どのようにして會社や後輩に伝え、殘すことができるでしょうか。具體的な取り組みの方法や、伝承される一人ひとりの個性の生かし方について考えながら、対話をひもといていきましょう。
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技術(shù)の伝承は
「見て聞いて學(xué)ぶ」から
「対話して學(xué)び合う」スタイルへと
変化している
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私は入社してから35年以上、建築系の設(shè)計業(yè)務(wù)に攜わってきました。建築系とは、オフィスビルや工場、研究所、病院、店舗、物流施設(shè)など、多種多様な建築物の設(shè)計を行う部門です。現(xiàn)在は、建築系設(shè)計推進(jìn)部に所屬し、全國の支店の設(shè)計部門を?qū)澫螭趣筏繕I(yè)務(wù)改善?教育?相談対応などを擔(dān)當(dāng)しています。
設(shè)計の複雑化?高度化が進(jìn)む中、従來の教育や研修のままで良いのか疑問に感じてきました。そこで、高見さんらメンバーに協(xié)力してもらい、現(xiàn)場で働く若年層に対して、勉強(qiáng)會などで何を教えてほしいか希望を集めてもらいました。
集めた要望を整理して、月1回の研修を、リアルとオンラインのハイブリッドで始めました。法改正やAIを活用した設(shè)計デザイン、気候変動に伴う結(jié)露発生のメカニズムの変化とその対応方法など、內(nèi)容はさまざまです。今では、全國に890人ほど在籍する建築設(shè)計の擔(dān)當(dāng)者のうち、500~700人ほどに參加していただいています。
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若手が何を?qū)Wびたいか、希望を聞いているとは驚きです。
會社が必須とする教育も、あわせて実施しているのでしょうか。
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希望の聞き取りをしているのは、入社5~6年目ぐらいの若年層社員を?qū)澫螭摔筏皮い蓼埂?/p>
會社として入社後、階層別に基本教育も行っています。


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私は入社して10年目になるので、ちょうど若手とベテランとの間を擔(dān)うような役割にあたります。そこで、若手がやりたい研修、若手が何を知りたいのかについて、取りまとめ役をしています。
業(yè)務(wù)では、私も後藤さんと同じく、建築系の設(shè)計に攜わっていて、認(rèn)定工法住宅以外の用途の意匠設(shè)計をしています。何一つとして同じ建築物はないので、過去の実績やこれまで蓄積してきた知識、周りの意見などを反映しながら、次の建築物がさらにブラッシュアップされたものになるよう常に心がけています。


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私が代表を務(wù)める岡墨光堂は、掛軸や屏風(fēng)、古文書や歴史資料など、裝潢(そうこう)文化財と呼ばれる美術(shù)品を?qū)澫螭趣工胄蘩砉し郡扦埂D觊gに70~80件の大小さまざまな文化財の修理を、所屬する技師30人、事務(wù)方3人の正社員で行っています。
技師たちは、経験年數(shù)ごとに縦割で構(gòu)成した4~5人ずつのグループに分かれて仕事を進(jìn)めます。教育や安全管理の面から、1人で作業(yè)することはありません。
取り扱う材料は、紙や絹、木材と、そこに絵の具や墨などかなり多岐にわたります。一通りの技術(shù)を?qū)Wんでいくのに標(biāo)準(zhǔn)的に最短で10年、だいたい15年ぐらいかけて人材育成をしています。


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いわゆる職人の世界ですから、私が新人だった頃は、何も教えてもらえなくて、見て盜むしかありませんでした。延々と下仕事の単純作業(yè)をしながら、先輩の技術(shù)を見て學(xué)んで成長するという感じですね。
それが、今から15年ほど前から、國寶や重要文化財の修理にともなって、任意ではありますが、修理業(yè)界の団體が修理に必要な技術(shù)と知識についての資格制度試験を?qū)g施するようになりました。そのような流れの中で、施工內(nèi)容の説明責(zé)任や施工を擔(dān)當(dāng)する技術(shù)者選定の妥當(dāng)性なども明らかにするようになり、少しずつ人材育成のあり方も変化してきました。
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私の場合も、社會に出た頃は先輩も忙しいので、懇切丁寧に教えられたわけではなく、また物件を通じてお客さまや現(xiàn)場の職人の方から教えていただくことが多かったように思います。
また、いろいろな資格を取得するため、獨(dú)自の學(xué)習(xí)から知識を身に付けたように思います。
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私の場合も、現(xiàn)場に出て失敗を繰り返して覚えていくというのが、主な學(xué)習(xí)の機(jī)會だったかと思います。実務(wù)に関わる技術(shù)的なスキルは、自分でどれだけ積極的に吸収していく姿勢があるかないかで、同じ勤続年數(shù)の社員同士でも力の付き具合に差は出てきているようにも感じます。
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資格制度を通じた技術(shù)や知識の擔(dān)保は重要ですね。先ほどお話したように、我々の業(yè)界でも、一般社団法人國寶修理裝潢師連盟という団體をつくり、技術(shù)者のクラス分けをして、技術(shù)伝承のための資格制度をつくりました。
新入社員は、まず登録審査を受けます。日本美術(shù)史、日本史、文化財保護(hù)法、保存科學(xué)などの試験を受け、審査が通ると、技師補(bǔ)になります。
その後、初級講習(xí)を経て、実技試験を通ると技師になります。次に、掛軸が自力でつくれるレベルであり、損傷が発生している文化財について詳細(xì)で正確な判斷ができる目を持つ主任技師、さらに、より高度な保存科學(xué)や材料學(xué)などを?qū)Wび、修理の設(shè)計や後進(jìn)の指導(dǎo)ができるレベルの資格の最高位が技師長です。技師長になるまでに最短で17年かかる計算です。
今、日本には130人ほどの技師がいますが、このうち技師長は1割弱が目安です。こうした資格制度のもとに、社內(nèi)で試験対策や論文指導(dǎo)をしています。技師たちは、仕事をしながら學(xué)び、仕事の後に自主トレや勉強(qiáng)をしています。
他にも、文化財の修理に使う材料を知るための研修を始めています。例えば、裏打ち用の紙をすく職人さんがどんな作業(yè)をしているのか、どのような苦労のもとでつくられているかを、身に染みて感じて、材料を大切に使わせてもらう。知識だけでなく、さまざまな人の苦労があって、我々の仕事ができる、一緒に文化財を守っていくのだという気持ちの教育も大事だと考えています。
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そうですね。我々も教育のスタイルが変化してきているように思います。キーワードは「スクール形式からステージ形式へ」です。技術(shù)の伝承というと、どうしても研修などで多くの情報を発信したいと思うところですが、詰め込むだけでは記憶に殘りにくいため、より記憶に殘してもらえる內(nèi)容にすべきと改訂を重ねています。
また、一方向に講師から教育される形式から自分が設(shè)計した內(nèi)容を企畫や基本設(shè)計の段階で説明し、それに対してみんなから意見やヒントをもらって設(shè)計に活かしブラッシュアップしていく、「デザインレビュー」と呼ばれる取組を?qū)g踐しています。


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「デザインレビュー」は、若手も中堅もベテランも関係なく、スキルアップに大きな効果を與えているかなと思います。
直接、その建築物を擔(dān)當(dāng)していない場合でも、建築物の用途に興味があるからと「デザインレビュー」に參加して、積極的に質(zhì)問して意見交換するようになるなど、情報収集と學(xué)び合いの場が整ってきたと感じています。
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我々も、「1年間で何を?qū)Wんだか」という発表を、ランダムに指名して社內(nèi)でプレゼンしてもらう機(jī)會を設(shè)けています。おそらく、25年以上現(xiàn)場にいる人よりも、10年未満の若い人たちのほうが人前でプレゼンするとか、話すっていうことに抵抗がないですね。プレゼンやディスカッションの機(jī)會は、思ったよりハードルが高くなく、年齢や経験に関係ないようです。
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データは多様な人々の共通理解を促し、
相手を尊重する姿勢は個性を伸ばす
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年齢や経験の話がでましたが、今の若い世代は、「先輩が言うから」ではなく、理論でしっかりと頭に入れて、自分で納得して動くところがありますね。そこで、私の博士論文のテーマでもあり、わが社獨(dú)自で進(jìn)めているのが、技術(shù)伝承を定量化するという試みです。
例えば、視線や動作の解析技術(shù)によって、作業(yè)が上手な人はどこを見ているのか、美しい姿勢で切れ味のある仕事をしている人の頭の位置や體の傾きとか力の入れ具合がどうなっているのかなどを計測します。すると、上手な人とそうでない人の差異が見えてきます。なぜ、熟練の技師は疲れを感じないのに、若い技師はすぐに手がしびれて疲れてしまうのか、その理由が分かります。作業(yè)の様子をビデオに撮影して、上手な人と自分の違いを自分の動きを客観的?理論的に理解できれば、作業(yè)が変わってきます。


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他にも、変化があります。私の祖父の時代は、「仕事場に女性とネコは入れるな」と言っていました。それが時代の変化とともに女性が多く入社するようになり、今では、業(yè)界全體の技師130人のうち、8割以上が女性です。そして結(jié)婚や出産など、人生の転機(jī)はあっても、必ず復(fù)職しています。
その理由は、作業(yè)への集中力を保つために殘業(yè)をしない方針であることや、先ほど紹介した資格制度があるからだと考えています。資格と給與制度をリンクさせているので、目標(biāo)設(shè)定もしやすいのです。休職しても、たとえば子育てがひと段落したところで、資格試験に向けた勉強(qiáng)からまたキャリア構(gòu)築を始められます。みんな、忙しい中で本當(dāng)に苦労をしていると思いますが、こうした資格制度によるキャリアプランのしやすさや働きやすさが現(xiàn)在の女性比率の高さにつながっていると思います。
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私たちの建築設(shè)計の分野では、私が大學(xué)生の頃の女性比率はだいたい2%ぐらいでした。今では建築系の學(xué)部で學(xué)ぶ學(xué)生も、當(dāng)社に新卒で採用される設(shè)計職の社員も4~5割が女性です。
一方で、建築系設(shè)計部門における女性の管理職の割合は、2%程度にとどまっています。女性社員がキャリアを向上できて、管理職の比率をいかに上げるかは當(dāng)社の課題です。そこで、育児と業(yè)務(wù)の両立に悩む女性社員に參加いただき情報交換の機(jī)會を企畫するなど新しい取り組みも進(jìn)めています。


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多様性への配慮を考えるとき、私の場合は、年齢や性別に限らず、とにかく相手を尊重して、押し付けない、強(qiáng)要しないということを意識しています。最終判斷は本人に委ねるとして、そのための選択肢や過去の失敗事例を伝えるようにしています。
こうしなさい、と言ってしまうと、言われた人は考えるのをやめてしまうんですよね。
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そうですね。私の失敗経験として、組織の構(gòu)築や育成方法などを、自分が経験をもとに示した結(jié)果、組織や個人としての伸び悩みが生じたことがありました。そこで、本人の主體性に任せるようにしたら、自分なりのやり方を見つけ出して、しっかり仕事をやり遂げてくれるようになりました。
多様性の時代に対応するには、自分自身も変わっていかなければと感じます。
それと同時に、素晴らしい個性を発揮するには、やはり型の教育というものが前提にあるべきだとも考えています。技術(shù)には型があり、上手な人の動作は美しい。その型がしっかりできてないと、個性ではなく単なる我流になってしまい、結(jié)果が伴いません。この型の教育についてどう伝えていくべきかについて、考えています。
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建築設(shè)計の場合も、型、つまり基礎(chǔ)をしっかりすることが大事です。ただ、基礎(chǔ)はいくつもあって、根幹には法律というものがあるのですが、その他にも必要な基礎(chǔ)があり、正解はひとつではありません。
ですから、複數(shù)の基礎(chǔ)の存在を示したうえで、どのやり方を選択するのかを考えてもらうようにしています。
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なるほど。文化財修理においても、例えば刷毛で糊を塗る場合、刷毛に糊を取る量や、塗る対象となる紙の表面にどのように均一に糊を広げるのかにはいくつかの方法があります。しかし、求める最終的な仕上がりは同じであるわけです。大切なのは、どのような仕上がりにしたいのかを明らかにして、そこに到達(dá)するためにどの型を選ぶのかを逆算できるようにしておくことです。
逆算する根拠としては自分の體格や骨格、紙の大きさや質(zhì)など様々なファクターを考えることができます。正しい型をいくつか持ち、求める仕上がりに応じてそれを適切に取捨選択できることが、その人の技師としての個性につながるのではないかと思っています。
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ニーズが変われば技術(shù)も変わる。
大事なのは新たな価値提供に向け學(xué)び続けること
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當(dāng)社は、今年で創(chuàng)業(yè)70周年になりますが、岡さんの會社は創(chuàng)業(yè)131年になるそうですね。當(dāng)社の倍ぐらい継続されていますが、それだけの長い期間にわたる技術(shù)の伝承に対して、工夫されていることは何かをお聞きしたいと思います。
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わが社の歴史を見ますと、やはり第二次世界大戦の戦中から末期でいったん技術(shù)が途切れます。職人さんたちのほとんどが亡くなり、京都に帰ってくる人も少なかった。でも、その後、また新たに上手な人が出てきて、もう一度、技術(shù)をつくり直しているように感じます。
ここでいう技術(shù)とは、體の動かし方や作業(yè)工程に當(dāng)たる部分と、色彩感覚や仕上げのイメージなど主観的なものの2つありますが、100年前の技術(shù)がどう我々に伝承されているかといえば、とにかく當(dāng)時の仕事を徹底的に見て観察し、気づいたことを共有する話し合いを繰り返すよりほかありません。
修理の設(shè)計書や記録を殘すようになったのは2000年に入った頃からです。しかし、文化財本體とは別の場所で保管されることが多いため、なくなってしまうことも多い。そこで今は獨(dú)自に修理記録や作業(yè)動畫をデジタルデータとしてアーカイブする取り組みも進(jìn)めています。
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私もアーカイブの重要性を感じています。はじめに紹介した研修も動畫を殘し後で確認(rèn)したり、後世にも殘すべきという思いでアーカイブ化しています。
技術(shù)系の會社にとっての一番の財産は、失敗事例だと考えています。當(dāng)社は年間に1,200棟以上の設(shè)計を手がけていますが、それだけの數(shù)があると、失敗することもあります。失敗事例は隠したくなるものですが、失敗事例の原因と対策を明らかにして、それをくり返し伝承することがすごく重要であり、將來の財産であると考えています。そこで現(xiàn)在、失敗事例を記録して媒體として殘す取り組みを進(jìn)めています。將來的には、蓄積したデータを?qū)W習(xí)させた生成AIによって、技術(shù)者に注意點などをアドバイスできるようになればよいと思っています。
また、2025年問題と言われるなかで、技術(shù)の伝承とともにもう一つ、記録媒體の劣化による保存の問題も取り沙汰されています。歴史的に見れば、1000年以上も殘っている墨と紙が最も優(yōu)れた記録媒體だという説もある一方で、私たちの殘す記録をどう整理し、アーカイブするかも検討が必要だと思っています。


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130年前の技術(shù)と、今継承されている技術(shù)の差異は少ないのでしょうか。
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文化財修理の場合、取り扱う材料は當(dāng)時と同じです。次の修理が150年後ぐらいに必ずやってくるので、新しい材料は極力使わずに、100年ぐらいでどのように劣化するかが分かっている材料を使います。
一方で、修理に求められることが変化してきているので、技術(shù)も変化していると思います。だからこそ生き殘ることができるとも思います。
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建築設(shè)計においても、全く同じ技術(shù)を継承していく必要はないかなと思っています。気候も変動してきているし、建築材料もどんどん新しいものが出てくる中で、過去のプロセスは伝えたうえで、そこから継承されたものを今の時代に合わせていかにアレンジしていくかは、設(shè)計者の判斷に委ねたらいいと思っています。




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我々の手がける建築では、リニューアルや再生を目的とする場合でも、岡さんの文化財修理のように全く同じように復(fù)元する業(yè)務(wù)はあまりありません。
以前、昭和6年に陸軍の司令部として建てられ、その後も大阪府警本部や大阪市博物館として利用されてきた建物のリニューアルを在籍していた本店建築事業(yè)部で擔(dān)當(dāng)しましたが、建物の用途はガラッと変わり、ミライザ大阪城という商業(yè)施設(shè)としてよみがえりました。また、弊社はリブネス事業(yè)として建築をリニューアル?リノベーション?バリューアップして建物を再販する事業(yè)にも積極的に取り組んでいます。建築の場合、時代のニーズに合わせることが求められることが多いと思います。
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我々の場合も、文化財は変わらなくても、修理のニーズが変わります。従來の損傷を直す、という基本的なニーズに加えて、現(xiàn)在では、その文化財の制作年代や制作技法などを知るために、材料の斷面構(gòu)造を計測してほしい、あるいは顔料の元素は何か、などあらゆるリサーチを修理中にしてほしいといったニーズが増えてきています。
材料と基本的な技術(shù)は変えずに、こうしたニーズの変化にいかに応えられるように學(xué)び続けられるかが、最終的に我々の付加価値になってくると考えています。
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そうですね。建築設(shè)計でも、まずはお客さまにとっての當(dāng)たり前、例えば、夏は涼しく冬場は暖かいといった斷熱性能や耐震性は満たしつつ、その社會的基準(zhǔn)の変化に柔軟に対応していく必要があります。さらに、プラスアルファで新しい提案をしていくところが、設(shè)計者の腕の見せどころだと思います。
技術(shù)を伝承し、刷新しながらお客さまにとっての當(dāng)たり前を?qū)g現(xiàn)していきつつ、より美しい建物を設(shè)計する。そのためには、自分自身も技術(shù)を磨いていかないといけないですし、それを周りにもどんどん伝えていくことを、これからも続けたいと思います。
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最後にもう一つ、技術(shù)を伝承する側(cè)にいる熟練者たちは、「最近の若い者は???」などと言い、時代は常に移り変わっているのにも関わらず、過去の自分の経験をもとに物事を解釈しがちです。しかし、過去がそうだったからと言って正しいわけでもありません。若年層の皆さんには、周囲に惑わされることなく、「自分がやるべきことをやっていく」という気持ちで、頑張ってほしいと思います。
本日は、ありがとうございました。


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まとめ
資格制度や研修は、技術(shù)を伝承する型として機(jī)能するだけでなく、伝承される側(cè)の多様性を受け入れる土臺としても機(jī)能する。技術(shù)の伝承は、伝承する側(cè)?される側(cè)が共に多様性を受け入れ、世代や時代を超えた情報共有をもとに、新たな共通理解を生み出すことでもある。
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対話をつなげよう
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後藤さんは対話のなかで過去のプロジェクトにおける失敗事例をアーカイブすることの重要性に觸れていた事が非常に印象的でした。同様に、私自身もこうした失敗事例を含めた経験や感覚に基づく知識(暗黙知)を、言葉や數(shù)値、データで表現(xiàn)される知識(形式知)に変換し、ナレッジとして組織內(nèi)で共有していくことが今後の建築業(yè)界においてますます重要になると考えています。
後藤さんら設(shè)計推進(jìn)部教育グループによる勉強(qiáng)會には、私の部署のメンバーも8割ほどが參加しました。
これまでは、技術(shù)的な基礎(chǔ)知識は資料を見ながら一人で學(xué)ぶことが多かったのですが、過去の設(shè)計における具體的な失敗事例も含めて講師から直接話を聞くことで、より実踐的な知識が身についたと聞いています。
また、デザインレビュー(DR)は建築技術(shù)やまちづくりなど、多様な経験を持つ人も加わり意見を出し合い、話し合う貴重な場となっています。ここでは、過去のプロジェクトにおける失敗事例、デザイン検討を共有することでより質(zhì)の高いアウトプットに繋がっています。
さらに、現(xiàn)在、新たな設(shè)計手法として、データの計算?分析に基づき設(shè)計プランの自動生成や最適化を行うコンピュテーショナルデザインに注目していますが、その実現(xiàn)にはデータの蓄積が必要です。求められるデータには、採光や風(fēng)通しなどあらゆる環(huán)境データも挙げられますが、ここに過去のプロジェクトから得られた知見がナレッジに加わることで、機(jī)能性と意匠性を両立させた、より快適な空間設(shè)計、建築設(shè)計が実現(xiàn)します。
建築技術(shù)?設(shè)計手法は常に進(jìn)化します。だからこそ、技術(shù)の伝承とは単なる知識の受け渡しではなく、建築物にこめられた設(shè)計者の情熱や思いを共有することだと考えます。現(xiàn)代の若年層は學(xué)校教育のなかでプレゼンテーションやディスカッションを多く経験しており、自身の考えを表現(xiàn)することに長けている人が多いです。彼らが熟練層の経験から失敗への対処法を?qū)Wび、形式知としてのデータのサポートを得ることで、新たな未來の建築を共に創(chuàng)造できると信じています。みなさんには、過去の失敗を恐れず、積極的に挑戦し、建築業(yè)界の未來を切り拓いてほしいと願っています。
大和ハウス工業(yè)株式會社
東京本社 ビジネス?ソリューション本部 技術(shù)統(tǒng)括部 企畫開発設(shè)計部 東日本室 室長
日高 一郎
※本稿に掲載した各コメントは、対話者の経験に基づく個人の感想です。