CRE戦略
2025.3.28
CREとは、「Corporate Real Estate」の略稱で、そのまま訳せば、企業が保有している、または賃借している不動産のことになります。そして、CRE戦略というと、「企業が保有または貸借している不動産を有効活用することで、企業価値を高める」ということになりますが、本來は、もっと幅広い不動産に関する戦略のことを指し、実際に所有している不動産に対する対策だけではなく、企業が自社の事業にプラスになるように、不動産を最大限に活用する経営戦略のことをいいます。
CRE戦略として、企業不動産を単に保有するだけ、賃借するだけでなく戦略的に活用することができれば、企業の経営基盤の強化や、企業価値の向上につながることも可能です。
企業によっては、保有する不動産が大きい場合、保有不動産の活用戦略としてのCRE戦略は、ROA(Return On Asset:総資産利益率)やROE(Return On Equity:自己資本利益率)などの財務評価の指標(経営指標)に大きな影響を與えます。
例えば、活用できていない不動産の「オフバランス化」(不動産の売卻や証券化、リースバックなどの手法によってバランスシートから切り離す)によって、その売卻益で借入金を返済することも可能でしょう。さらに総資産は圧縮されますので、利益額は同じであっても、ROAが改善する可能性があります。また、もともと活用できていなかった不動産を別の事業に活用することができれば、全體のROI(Return On Investment:投資収益率)の向上も期待できます。
そのためには、まず、現在活用している不動産を洗い出し、何のために不動産を使っているのかという目的、本來の不動産活用の姿を再検討し、CRE戦略としての判斷基準をつくる必要があります。そして、自社にふさわしい選択とするために、ROIを計算し、具體的な目標を定め、戦略的な施策を策定することが必要です。當然、狀況は企業によって異なりますので、自社保有の資産を定期的に分析し、自社の事業に合ったCRE戦略を採用すべきであることは言うまでもありません。
不動産を多く保有する企業において、保有不動産の大きさに合った収益が出ているかどうかは、経営指標のひとつになります。資産効率を考えれば、効果的に活用できていない不動産を売卻したり、リースバックなどの手法を使って、維持コストの削減や資産のスリム化を図ることができれば、利益の増加につながり、キャッシュフローの改善が見込めます。保有しているだけで収益も上がらず、本業に貢獻もできていない不動産があるのであれば、自社の資産構成を分析し、適切なポートフォリオを組むことも必要です。売卻した際、評価損が出るのであれば、利益が多く出ている時に損金として処理すれば、稅務対策にもなります。
自社の保有不動産を見直し、活用できていない施設や遊休不動産などがある場合、不動産を効果的に活用すれば、企業の新しい収益源へと育てることもできます。
例えば、土地の立地條件次第ではありますが、遊休不動産となっている敷地に、需要が見込める施設を建築したり、リノベーションによってバリューアップした上で売卻したり、あるいは用途変更によって不動産賃貸業を始めることも不可能ではないでしょう。
資金に余裕があれば新しく土地を購入し、立地條件に合った施設を建てたり、建物と土地をセットで購入したりすることで、不動産賃貸業に進出するといった経営戦略もあります。経済環境の変化が激しい業界では、リスクヘッジとして、資産価値の高い不動産を保有するケースもあります。さらに、不動産賃貸業が順調に行けば、不動産M&Aの活用なども検討することで、より大きなビジネスへと発展させることも可能です。
不動産経営は収益が比較的変動しにくい側面がありますので、売上の変動が大きな事業を営んでいる企業の場合は、中心となる事業の他に不動産による収益を得ることで、経営を安定させることにつながります。遊休不動産は、保有するだけで固定資産稅やメンテナンス費用などがかかるため、何もせずにおいておくと、コストばかりかかる資産となってしまいます。不動産を効果的に活用し、新たな収益源として育てることができれば、ベネフィットを生む資産へと変えることができるでしょう。
現在の狀況では、保有不動産の活用方法が考えられず、事業継続のためには、別の不動産を購入する、つまり不動産の買い換えを検討されている企業も少なくないと思います。
例えば、従業員の働き方や顧客サービスの品質向上のために、不動産を有効活用し、自社事業のクオリティを向上させることを考える。あるいは逆に、設立當初は周辺に何もなく、工場の稼働も問題なかったのが、住宅地や商業施設が周辺にでき、このまま同じ事業を継続するためには、工場を郊外などの別の場所に移転させることを考えなければならないケースもあるでしょう。
CRE戦略は、中長期的に企業価値を向上させる重要な経営戦略です。企業の経営資源の「ヒト?モノ?カネ」のうち、不動産は「モノ」です。このモノの価値を生かすためには、適切な戦略と運用が必要であり、CRE戦略は多くの企業において取り組むべき課題といえるでしょう。
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