大和ハウスグループのまちづくり事例
風?太陽?緑、自然の力を生かす水のまち
レイクタウン美環の杜
(分譲済)
越谷レイクタウン內の戸建住宅街區「レイクタウン美環の杜(みわのもり)」。風?太陽?緑など自然の力を利用したパッシブデザインで、環境共生型のまちづくりを目指しました。
- 開発面積:32,585.73m2
- 総戸數:戸建住宅街區132戸、分譲マンション街區500戸
2008年にまちびらきした越谷レイクタウンは、計畫面積約225.6ha、計畫人口約22,400人のニュータウンです。地區內には総合治水対策として大規模な調節池(レイク)を配置し、その水辺を活用した新しいライフスタイルを形成する「親水文化創造都市」を目指し、整備が進められてきました。
ここでの最初の事業コンペでは、越谷レイクタウン內で戸建住宅と分譲マンションの一體開発を行い、街區全體でCO2を20%以上削減※することが義務付けられました。當社は、水辺(キャナル)をはさんだ向かいあわせに戸建住宅街區(132戸)と分譲マンション街區(500戸)を配して、一體開発による地球溫暖化防止に積極的に取り組む提案を行いました。
大手ハウスメーカー數社が競合する中、當社が事業者として選ばれたことで、このまちを「日本を代表する環境共生のまち」につくりあげなくてはならないという社會的責任を自負しながら、まちづくりに取り組みました。
※通常の家庭で使用するエネルギー消費に伴うCO2排出量に対して。
ループ道路やイメージハンプで車から人を守る
街區內の道路はループ形狀とし、車両や不特定多數の人の通過交通を抑制。さらに、道路の幅を一部狹くしたり、交差點や主要な歩行者動線となる範囲にイメージハンプ(道路舗裝の色や材料を一部だけ変えて、道路に凹凸があるように見せたもの)を施すことで、車両の速度を抑制し、歩行者への注意を喚起しています。
防犯?見守り対策としては、造成計畫や街區周縁部の設えによって、外部環境から守られた印象となる住環境を創出。さらに、街區內はオープンな外構計畫で物陰をなるべく作らないようにすることで、住む人同士が互いに見守れるように配慮しています。
「レイクタウン美環の杜」の安心?安全に配慮したまち並み
水辺の涼風を取り込むパッシブデザイン
まちのクールスポットとなる水辺(キャナル)の涼風を街區內に取り込む街路計畫、建物配置を行っています。住戸においては、まちを流れる涼風を建物內に効果的に取り込むため、街區の風況?溫熱シミュレーションから建物まわりの風を読み解き(東京大學生産技術研究所 大岡研究室)、風環境のいい場所にリビングダイニングを配置。建物の外壁に沿って流れる風を建物內に取り込めるように、ウィンドキャッチャーの縦スベリ出し窓を設置しています。
また、夏の日差しをさえぎるために、南面の窓外に遮熱スクリーンを設置し、庭には落葉樹を植え、室內環境を整えています。一方、冬は冷たい北西風が街區內に流れ込まないよう、北西の街區外周面に高垣をはりめぐらせています。
パッシブデザイン監修は、株式會社巖村アトリエにご協力いただきました。
まち全體の風の流れをシミュレーション
アダプト制度で住民に愛される緑のまちへ
まちの高垣や落葉樹は、まちの快適性を守る資産として団地管理組合で維持管理。公共移管されている公園やコモンスペースも、行政と協定を結ぶアダプト制度を利用して団地管理組合で管理することで、緑が豊かに育ち、住民から愛される空間へと成熟しています。
自治會も設立され、地域社會とつながる組織として機能し、まちの中を維持管理する団地管理組合と役割分擔をしながら、まちを育てています。
団地管理組合の運営は、大和ライフネクスト株式會社がサポートしています。
野鳥が飛來する環境づくり
水鳥を中心に野鳥の寶庫である越谷につくられたニュータウンに、生態系のサイクルを蘇らせる取り組みを行っています。例えば、野鳥がまちに飛來するよう、野鳥が好む昆蟲の棲家として玉石を組んだ多孔質空間を設け、実のなる木を植栽。飛來した野鳥がひと休みできるように、庭先にはバードバスを設置しています。
街區內の樹木は、地元の埼玉県內で生産されたものを用い、植栽時によく根付くように十分配慮しています。
計畫地周辺の動植物の生息調査は、株式會社地球工作所にご協力いただきました。
庭先に設置したバードバス
水郷こしがやの景観を再現
古來、越谷の民家に見られた冬の北風をさえぎるシラカシの高垣を、新たに大規模開発された場所に再現することで、地域の景観を未來に継承しています。
みわの杜公園に植えたメタセコイアは外來種ですが、市役所近くの中川沿いに多く植えられており、「水郷こしがや」の景観の象徴とするため、あえてシンボルとしてキャナル沿いに植えています。
古來より冬の北風から民家を守ってきた高垣で、水郷の景観を再現。
オーナー様の聲
- 夏の夜は、大きな窓を開けて風を入れています。同じ通りに住む皆さんが、同じように冷房よりも風を取り入れています。車で帰ってくると、このような家を多く見るので、みんなも頑張ってるから、うちも頑張ろう!と思ったりもします。緑も多く、のんびりゆったりと子どもを育てられるので、この街で良かったと思います。
- 一緒には住んでいない義父がわが家を気に入り、毎週末ガーデニングしに遊びに來るようになりました。
- 住宅自體が斷熱性能が高くて、省エネルギーに貢獻しており、光熱費が抑えられること。さらに、地域全體が風環境を考慮した棟配置になっており、風通しが良いことで、空調機に頼らずに生活できること。そして、十分な植栽?植樹にて地表面溫度が抑えられていること。それらの相乗効果で環境に優しい狀況が作り出されており満足しています。
- 前の家とほとんど同じ間取りにもかかわらず、この家では、少し窓を開けるだけで心地良く風が通るので、快適に過ごすことができます。
※オーナー様の聲は2010年時點のものです。
當社擔當者の聲
これまで多くの現地見學のご要望をいただき、たくさんの方々をご案內してきました。住宅、建設業界のみならず、さまざまな業界、また海外からも見學に來ていただきました。
本當に多くの方々に「レイクタウン美環の杜」での取り組みに興味を持っていただき、感謝しております。「レイクタウン美環の杜」を訪れた方々にとって、ほんの少しでも地球環境のことを考えていただけるきっかけになっていればと思っています。
受賞歴
- 平成20年 區畫整理フォーラム2008 優秀賞
- 平成20年「街區まるごとCO2 20%削減事業(環境省)」採択
- 平成20年「環境共生住宅団地認定」認定
- 平成20年「CASBEE-すまい(IBEC)Sランク」認証
- 平成21年「CASBEE-まちづくり(IBEC) Sランク」認証
- 平成21年 第18回地球環境大賞 大賞
- 平成21年 越谷市環境賞 事業者賞
- 平成23年 第5回キッズデザイン賞 フューチャープロダクツ部門
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日本初、次世代のネット?ゼロ?エネルギー?タウン SMA×ECO TOWN 晴美臺
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まちの売電収益を生活支援サービスで還元する新しいスマートタウン SMA×ECO TOWN 陽だまりの丘
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ニュータウンを再生する多世代循環型のまちづくり 緑が丘?三木青山団地再生事業
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風?太陽?緑、自然の力を生かす水のまち レイクタウン美環の杜
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日本初、戸建住宅間で電力を融通できるまち セキュレア豊田柿本
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大型商業施設を含めた住?商一體のまちづくり 高尾サクラシティ
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災害対策を充実させた北陸3県初のネット?ゼロ?エネルギー?タウン セキュレア豊田本町
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全戸HEMS+3つの電池でまちごとエネルギーを見える化 SMA×ECO CITY つくば研究學園
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公民連攜のエリアマネジメントによる復興再生 キャッセン大船渡
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日本最先端のバイオメディカルタウン キングスカイフロントA地區