つるつるとしたガラス質(zhì)の光沢が美しく、使い勝手の良さからキッチンツールとしても親しまれている琺瑯。
今回は、國(guó)內(nèi)で唯一、鋼板琺瑯作りの全工程を自社で一貫生産する野田琺瑯株式會(huì)社を訪ねます。
現(xiàn)會(huì)長(zhǎng)?野田浩一さんの妻で自社製品の一番の使い手でもある野田善子さんに、
ものづくりの哲學(xué)や琺瑯の魅力について伺いました。
暮らしに寄り添う道具琺瑯と共に歩んで90年
今や定番化した「作り置きレシピ」や「整理?収納」ブームが多くの愛用者を生んだ琺瑯容器。日本では明治時(shí)代より日用品として使われていますが、起源はさらに古く、紀(jì)元前1300年頃に作られた古代エジプト?ツタンカーメンの黃金マスクが琺瑯の黎明(れいめい)期のものといわれています。
數(shù)ある琺瑯容器の中でも、長(zhǎng)年幅広い層から支持を得ているのが野田琺瑯のアイテムではないでしょうか。デザイン性が高く高品質(zhì)な製品を數(shù)多く生み出してきたことで知られ、2013年には主力商品の「ホワイトシリーズ」が「グッドデザイン?ロングライフデザイン賞」を受賞しています。
野田琺瑯の創(chuàng)業(yè)は1934年。戦後はバットやバケツ、衛(wèi)生用品などを中心に製造しており、76年にぬか漬け専用タンク「漬けものファミリー」(現(xiàn)在は廃番)を開発して以降は、徐々にキッチンツールの製造を増やしてきました。國(guó)內(nèi)の琺瑯産業(yè)も最盛期を迎えていましたが、バブル崩壊後、約70社あった琺瑯メーカーは減少。漬けものファミリーの売れ行きもぱたりと止まり、野田琺瑯は東京本社工場(chǎng)を閉鎖、製造部門を栃木県の工場(chǎng)に集約させます。
業(yè)績(jī)回復(fù)の突破口となったのは、善子さんの消費(fèi)者目線に立ったアイデアがきっかけでした。「住環(huán)境の変化を受け、冷蔵庫に入るサイズのぬか漬け容器を作りました。冷蔵すればぬか床が過剰発酵しにくくなるので、毎日かき混ぜなくてもいいんです」と善子さん。そうして誕生した「ぬか漬け美人」は大ヒット。さらに2年後にはホワイトシリーズを発売し、料理好きの間で定番のアイテムとなったのです。

柔らかい曲線を描いたシンプルなたたずまいで、インテリアとしても味わい深い琺瑯製品
職人の手仕事が生むつややかな美しさ
琺瑯は金屬の表面にガラス質(zhì)の釉薬(ゆうやく)を焼き付けた素材です。野田琺瑯では、栃木の自社工場(chǎng)で鋼板の加工?素地成型から、ガラス質(zhì)の釉薬を施し焼成するまで一貫生産し、全て手作業(yè)で行っています。
中でも熟練の技が求められるのは施釉の工程。「やっとこ」という工具で成型した鋼板をつかんで釉薬に浸し、遠(yuǎn)心力を使って素早く振り払って均一にします。全ての製品に美しく施釉できるようになるまでに10年はかかるそう。創(chuàng)業(yè)以來の手法を守り続ける理由について、善子さんは「使う人のことを思いながら、一つひとつ手間暇をかけて仕上げています。そこに魅力を感じてくださる琺瑯好きの人に屆けたいのです」と語ります。
もちろん、善子さんも琺瑯を愛してやまないユーザーの一人。自宅の臺(tái)所にはさまざまな琺瑯製のキッチンツールがあり、冷蔵庫の中には保存容器が美しく並んでいます。夫である浩一さんと共に料理を作りながら、製品の使い勝手や改善點(diǎn)を話しているそう。「臺(tái)所はいろいろな発見がある場(chǎng)所。こんな商品が欲しい、もっとこんな形にしたいと、アイデアが湧いてくるんです」と善子さん?!柑丐朔颏厦酪庾R(shí)が高く、形狀や角度などを何度も検証します。一貫生産の體制がある小さな會(huì)社だからこそ、試作を繰り返して納得いく製品が作れるのでしょう」

施釉前の前処理である「酸洗い」。余分な油汚れやサビ、ほこりを洗い落とします
流行にとらわれず、日々の暮らしの中であったら便利だと思うものを作る。職人による手仕事の溫かみと機(jī)能美を備えた製品は、野田家の人々の琺瑯への愛が形になったものといえます。

施釉後、約850℃もある焼成爐に運(yùn)ばれる様子。製品全體が真っ赤になり、鋼板とガラス質(zhì)がしっかり密著します

パーツごとにいくつもの工程を経て素地が成型されます。中でもケトルが一番複雑な工程を踏むのだとか

琺瑯作りにおいて最も重要な施釉の工程。職人が一つひとつ丁寧に作業(yè)します
寫真提供:野田琺瑯

ポトル
ポットとケトルを足してできた「ポトル」。シンプルで丸みを帯びたフォルムがかわいらしく、全5色あるカラーはどれも優(yōu)しいまろやかな色合い。ミトンをしたまましっかり握れる持ち手もポイントです。

クルール ソースパン14㎝
萬能に使える片手鍋?,m瑯と天然木の素材が融合した、レトロな雰囲気が人気の一品です。両口付きのため利き手を選ばず使え、直火?IHどちらにも対応している優(yōu)れもの。

ホワイトシリーズ
野田琺瑯を代表する保存容器。目的に合わせて形狀やサイズ、フタを選んで、自分だけの使い方ができます。キッチンに映える凜とした白は善子さんこだわりの色。
包容力のある器が食卓を優(yōu)しく支えて
琺瑯を知り盡くす善子さんにその魅力を?qū)い亭毪取ⅰ脯m瑯は使う人の心延(こころばえ)を反映してくれる道具」だといいます?!袱嗓螭蕛?nèi)容物とも化學(xué)反応を起こさず、におい移りもしにくく、食材や料理の味を変えません。どのような食材を入れてくださっても、琺瑯は素直に応じ、入れたものを優(yōu)しく守ります」。直火にかけられ、保冷効果に優(yōu)れ、そのまま食卓にも出せる琺瑯は、使い方次第で何役もこなす、頼れるパートナーといえるでしょう。
また、調(diào)理器具と食器を兼ねるため洗い物が減り、地球環(huán)境に配慮できる點(diǎn)もポイントです。野田家では油汚れを紙で拭ってから洗っているそうで、廃食油汚染対策も忘れていません。
「私にとって、生きる上で“食”はとても大切なことなんです。自分の體は食べたものからできているのですから。料理を作り、家族と共に食べ、団らんする。そうした日々の積み重ねが、健康と豊かな心を育んでくれると考えています」とほほ笑む善子さん。臺(tái)所仕事はつい面倒に感じてしまいますが、少しの努力が家族の幸せな時(shí)間をつくるのだと教えてくださいました。
暮らしに優(yōu)しく寄り添う道具を作ってきた野田琺瑯が次に生み出したいものを?qū)い亭蓼筏??!弗楗ぅ榨攻骏ぅ毪瑝浃铯毪?、必要な道具も変わります。これからも使う人目線で、日常のちょっとした“足りない”部分にフィットするような製品を作りたいです」(善子さん)。作り手の思いがこもった製品は、今後も日本中の食卓を靜かに支えていくでしょう。

善子さんお手製のみかんゼリー。ほのかな甘みでおやつにぴったり

ホワイトシリーズの新色「+Gray(グレイ)」。スタイリッシュで落ち著いたカラーは、男性にも人気が高いそう
作り置きに
汚れやにおいが付きにくいため雑菌が繁殖しにくく、作り置きおかずの保存にぴったり。冷蔵だけでなく冷凍も可。直火もOKなので、大きめの保存容器であればそのまま溫め直せます。
野菜の保存に
さっと洗った後、葉ものはざっくり切り分け、下ゆでが必要なものは硬めにゆで、保存容器に詰めて野菜室へ。下処理をしておくとすぐに調(diào)理に取り掛かれます?,m瑯の保冷効果で新鮮なまま保存でき、食材を無駄にしません。
ぬか漬け作りに
ぬか漬けのための琺瑯容器「ぬか漬け美人」は、多くの冷蔵庫の棚に収まりやすいサイズに設(shè)計(jì)されています。低溫で保存するため、ぬか床が安定し、四季を通してぬか漬けを楽しめます。酸や塩分に耐久性がある琺瑯だから、お手入れも簡(jiǎn)単です。
煮込み料理に
琺瑯の鍋はしっかりと厚みがあり保溫力に優(yōu)れ、熱を食材へ優(yōu)しく伝えるので、煮込み料理に力を発揮します?;黏蛑工幛酷幛摔妞盲昀浃幛皮い^程で、食材の奧まで味が染み込みます。食べきれなかった分は、そのまま冷蔵庫に移して保存を。
寫真提供:野田琺瑯
日頃のお手入れを丁寧に
使用後は中性洗剤とスポンジで洗い、水気をよく拭き取り乾燥させます。食器洗浄機(jī)用の洗剤や塩素系漂白剤は、琺瑯のツヤを損なう場(chǎng)合があるので注意してください。
お鍋を焦がしてしまったら
ぬるま湯と大さじ1の重曹を入れてかき混ぜ、食用油を2、3滴加えます。お鍋を火にかけて沸騰したら火を止め、數(shù)時(shí)間置いた後に中のものを捨ててスポンジで洗ってください。
こんな使い方は避けましょう
電子レンジでの使用、ケトルやお鍋の空だきはNG。金屬タワシや研磨剤の入ったクレンザーは、表面に傷が付く可能性があるので使用を避けましょう。
ぶつけない?落とさない
強(qiáng)い衝撃を與えてしまうと、ガラス質(zhì)にひび割れや破損が生じ、破損部分からサビが出やすくなってしまうので注意。鉄サビは人體に有害なものではないので、気にならなければそのまま使えます。

PROFILE
野田 善子さん(のだ よしこ)
野田琺瑯株式會(huì)社の現(xiàn)會(huì)長(zhǎng)である野田浩一さんと結(jié)婚後、自身も野田琺瑯に勤務(wù)。著書に琺瑯活用術(shù)やレシピをまとめた『野田琺瑯のレシピ』(文藝春秋)がある。


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2024年8月現(xiàn)在の情報(bào)です。