イベントレポート　2023年 春の一斉実例見學會（関東會場）

2023年3月、賃貸住宅の春の一斉実例見學會が開催されました。賃貸住宅経営成功のポイントは、ご入居者に選ばれる賃貸住宅であることです。この見學會は、街並みに調和した外観、ご入居者に嬉しい間取り?設備など、実例建物をご覧いただき觸れていただくことで、「選ばれる賃貸住宅」を実感していただける參加型のイベントです。見學會は全國各地で開催されますが、ここでは、神奈川県大和市下鶴間、東京都武蔵野市吉祥寺本町、東京都國分寺市東戸倉會場の3件をご紹介します。

大和市下鶴間會場

大和市下鶴間會場では、大和ハウス工業內の集合住宅設計コンペの施工部門で、総合デザイン賞を受賞した、こだわりの賃貸住宅が紹介されました。

このエリアにはマンションが多く、差異化できるように、他にはないようなデザイン、機能が求められました。「普通の建物にしたくない」というオーナー様のご希望もあり、ヒアリングを重ねて、ご満足いただける低層で高級感のある建物を作りあげました。設計のポイントは外観です。道路面にインセットウィンドウと呼ばれる窓を配しました。
インセットウィンドウはガラス面が外壁の奧に入るような形の窓で、彫りが深く見えます。外観の凹凸感と合わせて道路面には高級感を出すために、石積みを増やし、植裁も多く入れました。

エントランスから入ると、タイル貼りの壁が外から中へ延長していくデザインになるよう配慮され、共用空間へ誘導しています。また廊下には自然光が入るよう窓も設け、日中と夜間で異なる印象の內部空間になっています。駐輪場は完全屋內で、ドアの開閉が自動です。ファミリーサイクルスペースを設けて、三輪車や子ども用の自転車が5臺ぐらい置けるようにしました。防犯カメラを設置しているため、ベビーカーを置く方もいらっしゃいます。玄関にも工夫が凝らされています。玄関と廊下のつくり方を工夫し、ぱっと見で広い空間だと感じるよう計畫しました。オーナー様からは、完成後に「そこまで考えてくれているの」というお聲もいただきました。
また、この建物では、設計段階からコンピュータ上の3次元モデルを使ったBIM（BuildingInformationModeling）が活用されました。打ち合わせは基本的にオーナー様のご自宅で行われましたので、スクリーンを用意いただき、3Dのプレゼンテーションを行いました。
建物は一品生産であり、イメージするのが非常に難しいため、3Dでご覧いただいたことで、仕上がり具合を具體的にイメージいただくことができ、ご納得いくまで打合せが可能となりました。

BIMの活用例

外観から內裝にいたる微細な部分までこだわったこちらの建物には、多くのお客様が納得され、ご自身の賃貸経営の參考にされていたようです。

（取材協力：神奈川西支社　設計第二課　鈴木甫）

武蔵野市吉祥寺本町會場

武蔵野市吉祥寺本町會場では、Nearly ZEH-M仕様を採用した、環境配慮型の賃貸併用住宅が紹介されました。収益確保と將來の相続対策も踏まえてのご自宅の建て替えでしたが、最上階の2世帯にはオーナー様とオーナーのご息女が入居されています。建築にあたっては、吉祥寺という立地を生かして、いかに敷地を最大限に有効活用するかがポイントとなりました。オーナー様の要望もあって、間取りと部屋數は3階の間取りを、1階、2階もほぼ同じかたちにしました。共同住宅は、世帯數を増やすと、どうしても貸出面積の減少が起きてしまうため、戸數を増やさず、有効面積を増やしました。ファミリー向けということもあり、採光を考慮し、上から見るとM字型になるように窓を取ることで、南側隣地にいっぱいに建てても、橫の隣棟間隔で斜めから日を入れて、日の入る面積を増やす工夫をしました。1階はテラス、2階はバルコニーにして採光を取りつつ、床面積を最大で確保しました。
入居狀況は、申込待ちが出るほど好調です。本物件では鉄骨構造の良さを活かし、居住面積を広く取り、収納を多く備えました。テレワーク等により自宅ですごす時間が長くなっている今、この広さと収納力は、見學に來ていただいた方々にも好評をいただいています。NearlyZEH-M仕様のため、斷熱性能が高いため暖かく、省エネ家電で光熱費の削減が期待できます。太陽光パネルで発電した電気を利用できます。本建物は、さらに各世帯に蓄電池を設置することも可能。蓄電池は、リビング照明、冷蔵庫のコンセント、攜帯電話が充電できるUSBコンセントと連動していて、停電時には蓄電池に貯まった電気を使用できます。「ZEH-M」仕様のこの賃貸住宅は、オーナー様も満足いただけたようです。

（取材協力：東京西支社　武蔵野集合住宅営業所　原田拓也）

國分寺市東戸倉會場

國分寺市東戸倉會場では、NearlyZEH-M仕様＋全面タイル張りの建物が紹介されました。 元々は約4,000m²の茶畑で、そのうち約3000m²を売卻し、殘りの約1,000m²に建てられました。
相続対策と後継者の不在がきっかけで、生産緑地の解除も計畫の後押しとなりました。オーナー様からのご要望は、北側の近隣に配慮すること、今後のメンテナンスのため全面をタイル貼りにすることでした。間取りはニーズに合わせて當社がご提案。NearlyZEH-M仕様も大和ハウス工業が提案しました。ZEHの補助金もあり、現在ZEH物件が増加する中、今のうちからZEH仕様にしておくことで、「選ばれる賃貸住宅」には必要な機能だと判斷しました。また、今回もうひとつのポイントとなったのは、NearlyZEH-M仕様、全面タイル貼り、ニーズに合わせた間取りといった建物に関するこだわりに加え、大和ハウスグループによる一括借上による収益性でした。
NearlyZEH-M仕様、グレード感あるタイルなどの採用、地域の狀況や立地を考慮した、間取りや性能、機能などによって、地域の平均家賃よりは少し高めにもかかわらず、入居狀況は好調です。

（取材協力：東京西支社 武蔵野集合住宅営業所　岡部岳司）

春の一斉実例見學會（近畿會場）