空き家や空き店舗が生まれるひとつの要因に、地域における家業(yè)の廃業(yè)があります。事業(yè)を引き継ぐ擔(dān)い手不足のため、止む無(wú)く事業(yè)を停止し廃業(yè)してしまうことで、店舗や工場(chǎng)が取り殘され、それが空き家となっている地域は全國(guó)に見(jiàn)られます。

廃業(yè)件數(shù)は2000年の2倍、その半數(shù)は黒字であった企業(yè)

2017年版中小企業(yè)白書によれば、廃業(yè)は年々増加傾向にあり、2016年の中小企業(yè)の廃業(yè)件數(shù)は過(guò)去最高の29,583件で、2000年に比べて約2倍になっています。廃業(yè)というのは、倒産とは違い、自主的に事業(yè)を止めて解散したという意味です。ちなみに倒産件數(shù)は、リーマンショック後の2008年をピークに減少傾向にあり、2016年は8,446件でしたので、廃業(yè)は倒産の3倍強(qiáng)ということになります。
2016年の廃業(yè)企業(yè)の経営者の年齢をみると、60歳以上の企業(yè)の割合が82.4％となっており、過(guò)去最高となっています。また、70歳以上の経営者が33.7％、80歳以上の経営者が14.0％と、こちらも過(guò)去最高となっており、廃業(yè)した企業(yè)の経営者の高齢化が進(jìn)んでいることが分かります。このことから、廃業(yè)の原因は、経営者の高齢化が大きく関わっていることが想定できます。
廃業(yè)企業(yè)の業(yè)績(jī)を見(jiàn)ていくと、2013年から2015年までの期間で廃業(yè)した企業(yè)の廃業(yè)直前の利益率（売上高経常利益率）をみると、利益率が0％以上の黒字狀態(tài)で廃業(yè)した企業(yè)の割合は50.5％と、過(guò)半數(shù)の企業(yè)が廃業(yè)前に黒字であったことが分かります。また、利益率が10％以上の企業(yè)が13.6％、20％以上の企業(yè)が6.1％と、一定程度の企業(yè)は廃業(yè)前に高い利益率であったことが分かります。つまり、事業(yè)を継続できたにもかかわらず、廃業(yè)してしまった企業(yè)が半數(shù)程度もあるということです。
これらのことから、近年、経営者の高齢化が進(jìn)み、経営者自らの體力では事業(yè)の維持?継続が難しくなっているが、その事業(yè)を引き継いで経営する人材が見(jiàn)つからない企業(yè)が多く存在するという狀況が想像できます。
廃業(yè)が増加すると、當(dāng)然、地域の生産能力は低下し雇用が失われます。それが店舗であれば、地域への來(lái)街者が減少し、街全體の活気が失われます。また、廃業(yè)により工場(chǎng)や店舗が空き家化、空き店舗化すれば、地域の景観面、安全面、衛(wèi)生面で悪影響を及ぼします。したがって、廃業(yè)を未然に防ぐことは、ひいては地域の活性化の維持に繋がるはずです。

事業(yè)承継のかたち

通常、「事業(yè)承継」というと、家業(yè)を家族が引き継ぐイメージがあります。つまり、子どもや兄弟が、経営者が高齢化した際に、事業(yè)を引き継いで経営することです。老舗と言われる企業(yè)など、親から子へ、子から孫へと代々家業(yè)を受け継いできた企業(yè)が多くあります。
一方、「事業(yè)の引継ぎ」と言った場(chǎng)合は、家族や親族に関係なく、経営を引き継いで事業(yè)を継続するイメージがあります。例えば、外部から経営人材を招聘して経営を任せたり、M＆A（吸収?合併）により、同業(yè)者などが事業(yè)を統(tǒng)合して、結(jié)果的に事業(yè)を継続する手法などがあります。少子高齢化や核家族化が進(jìn)む現(xiàn)在、特に地方都市においては家業(yè)を家族や親族で承継することは難しくなっています。したがって今後は、外部経営者の活用やM＆Aなどで事業(yè)を引継ぐ手法が、増えてくるのでしょう。
國(guó)も、全國(guó)の都道府県に「事業(yè)引継ぎセンター」を設(shè)置し、事業(yè)承継の相談業(yè)務(wù)や「後継者人材バンク」の整備、M＆Aの仲介業(yè)務(wù)などを行って、まだ存続可能な企業(yè)の事業(yè)継続を支援する取り組みを行っています。

事業(yè)を引き継いだ後継者たちが地域事業(yè)の再生を促し地域活性化を推進(jìn)

実際に事業(yè)を継続することが地域活性化に大きな役割を果たしている事例を紹介します。次に掲げる取組は、事業(yè)承継を果たした後継者グループが、地域の老舗企業(yè)者の廃業(yè)を食い止め、また廃業(yè)した事業(yè)を復(fù)活?再生させて、地域の活気を取り戻している事例です。

福島県會(huì)津若松市は、會(huì)津藩の城下町として栄え、鶴ヶ城や飯盛山などの歴史的な観光資源が豊富で、年間の観光客數(shù)は約300萬(wàn)人にのぼると言われています。そんな會(huì)津若松の観光地のひとつが「七日町通り（七日町商店街）」です。七日町通りは、市の中心部にある大町四ツ角から西に延びる約800mの通りで、明治から昭和初期に建てられた蔵や商家の木造建築、洋風(fēng)建築など、歴史を感じさせるレトロな街並みが人気を集めています。
しかし、こんな七日町商店街も、20年前はほとんどが空き店舗のシャッター商店街だったそうです。やはり原因は、人口減少や大型商業(yè)施設(shè)が郊外にできたことによる來(lái)街者の減少、店主の高齢化による廃業(yè)でした。その結(jié)果、商店會(huì)は解散し、空き店舗が増えていったそうです。そんな狀況を見(jiàn)て、家業(yè)を継ぐために帰郷した後継者たちは愕然としたと言います。
そんな中、1994年に、七日町通りで家業(yè)を継いだ有志が集まり、商店街の昔の景観を復(fù)活させ観光地として活性化させようと、“大正ロマンのまちづくり”をコンセプトに立ち上げたのが、「七日町通りまちなみ協(xié)議會(huì)」です。
當(dāng)初、空き家の店主達(dá)は懐疑的で、あまり乗り気ではなかったそうですが、廃業(yè)を考えていた山寺米穀店の店主の決斷により、店舗を昔の姿にリノベーションし、お米を使ったお菓子や雑貨の販売をする「やまでら茶屋」の開(kāi)業(yè)にこぎつけました。これが観光ガイドブックに取り上げられ、來(lái)客數(shù)が増加したことで、店主たちの意識(shí)も徐々に変わり、1995年には、商店街店主の3分の2の同意を得て景観協(xié)定を締結(jié)、空き店舗の改修が進(jìn)んでいくことになります。また、個(gè)店の改修によって街並みを復(fù)活させることに加えて、無(wú)人駅となっていた七日町駅をJRから借り受け、會(huì)津の雑貨やお土産物が買える駅カフェとしてオープンしたり、さらに大晦日にはカウントダウンイベント開(kāi)催したりといった、街全體への誘客施策も実施されています。
そして現(xiàn)在進(jìn)めているのが、舊家芳賀家により明治時(shí)代に建てられた4つの蔵を大屋根で囲い、イベントも開(kāi)催できる中庭を持たせた「七日町パティオ」、會(huì)津を代表する大商人であった福西家が建てた母屋や蔵を再生した「福西本店」です。
このような取り組みによって、20年前は7割にも達(dá)した空き店舗も、今では3割程度まで縮小し、多くの観光客が集う街並みへと変貌しています。
この事例は、地域の活性化には、家業(yè)を継続あるいは再生していくことが重要であることを教えてくれます。