機(jī)運(yùn)高まる「ウッド?チェンジ」とは？

環(huán)境保護(hù)や長(zhǎng)引くコロナによる生活様式の変化などを背景に、わが國(guó)の伝統(tǒng)的な建築手法である「木造」がこのところ大きく見(jiàn)直されています。
高層ビルにも採(cǎi)用され始めており、価格高騰でも注目を浴びている木材の利用への回帰（ウッド?チェンジ）が高まっています。

人工林の過(guò)半數(shù)が主伐期を迎えている

わが國(guó)は國(guó)土の6割を森林が占める世界でも有數(shù)の森林大國(guó)で、木材の生産目的のために人の手で育てられている人工林が約4割、自然の力で生育した約5割の天然林と約1割の竹林などで構(gòu)成されています。このうち人工林の多くが50年以上を経過(guò)し、主伐期（伐採(cǎi)の適齢期）を迎えています。
利用することを前提に育成した人工林は、生育?保護(hù)のためには適切な時(shí)期に伐採(cǎi)して使い、また植えて育てるサイクルを守ることが不可欠ですが、わが國(guó)の人工林は適齢期に刈り取られていないために木が高齢化して大きくなりすぎ、住宅用木材としては太すぎて製材が難しくなっています。このため用途が少なく値崩れを起こし、伐採(cǎi)しても採(cǎi)算が取れないので放置される悪循環(huán)に陥っています。
そこで國(guó)が率先して公共建築物に木材を利用し林業(yè)の持続的な発展を図るため2010年、「公共建築物等木材利用促進(jìn)法」が施行されました。
この結(jié)果、翌年から公共建築物の木造率は低層の公共建築物で20％を超えるようになり、木材利用の取り組みが進(jìn)んでいます。

図1：公共建築物の木造率の推移

出典：林野庁「森林を活かした都市等のウッド?チェンジ」（ハンドブック ver.3）

木材利用促進(jìn)で法改正と協(xié)議會(huì)設(shè)立

「公共建築物等木材利用促進(jìn)法」は、2021年、「脫炭素社會(huì)の実現(xiàn)に資する等のための建築物等における木材の利用の促進(jìn)に関する法律」に改正されました。2050年までに溫室効果ガスの排出をゼロにする「カーボンニュートラル」実現(xiàn)のために著実に間伐（ 間引き）を行い、「伐って、使って、植えて、育てる」という資源の循環(huán)利用を進(jìn)め、人工林を再造林して木材利用を拡大することが有効との判斷です。
また、森林はCO2を吸収し固定すると同時(shí)に、木材として建築物などに利用することで炭素を長(zhǎng)期間貯蔵することができます。省エネ資材である木材や木質(zhì)バイオマスのエネルギー利用などは、CO2排出削減にも寄與します。さらに國(guó)（林野庁）は民間の建築物において木材利用を一層拡大させるため、2021年に「民間建築物等における木材利用促進(jìn)に向けた協(xié)議會(huì)」（通稱：ウッド?チェンジ協(xié)議會(huì)）を立ち上げました。
ウッド?チェンジとは、身の回りのものを木に変えたり、木を暮らしに取り入れたりすること。または建築物を木造化?木質(zhì)化するなど、木の利用を通じて持続可能な社會(huì)に移行する行動(dòng)を指します。

注目される木造ハイブリッド建築

もともとわが國(guó)の住居は木造が主流でしたが、経済成長(zhǎng)とともに歐米風(fēng)の生活様式が定著して木造住居の良さを忘れてきた感がありました。しかし、環(huán)境保護(hù)意識(shí)の高まりや長(zhǎng)引くコロナにより室內(nèi)で暮らす時(shí)間が増えたことで、「木のぬくもり」を再評(píng)価する機(jī)運(yùn)が高まってきました。ただ、木材の利用促進(jìn)のためには、木造率が低いとされる中高層建築物（高さ10メートル以上）や低層非住宅建築物（平屋や2階建ての小規(guī)模な店舗や事務(wù)所）などの建築物の木造率を高める必要があるといわれています。
近年木造建築の技術(shù)開(kāi)発は急速に進(jìn)展しており、特に注目を浴びているのがCLT（直交修正板）などを用いたハイブリッド建築です。CLTとは「Cross Laminated Timber」の略で、ひき板を並べた後に木の繊維の方向が直角に交わるように積層接著した木質(zhì)系材料のこと。厚みのある大きな板で、建築構(gòu)造材や土木用材、家具などにも使われています。CLTは耐震?耐火のほか斷熱性や過(guò)熱性、遮音性に優(yōu)れており、工場(chǎng)內(nèi)で一部の材料を組み立てて現(xiàn)場(chǎng)に搬入するプレハブ化にも適しています。このため施工工期の短縮に寄與します。

課題はコストと技術(shù)開(kāi)発

CLTを使ったパネル工法はツーバイーフォー以來(lái)40年ぶりの新木造工法といわれていますが、一般社団法人日本CLT協(xié)會(huì)が2017年に作成した「これを読めばわかるCLT」によれば、１m3あたりの価格が150,000円程度で他の材料と比べると割高で、価格競(jìng)爭(zhēng)力の點(diǎn)で見(jiàn)劣りしています。
木材の良さを再認(rèn)識(shí)し普及させる「ウッド?チェンジ」は、國(guó)産木材の建築物利用を軸に展開(kāi)していくと見(jiàn)られますが、利用促進(jìn)のためには2021年ころから陥っているいわゆる「ウッドショック」を見(jiàn)るまでもなく、木材の高コストを解決しなくてはなりません。森林資源の保護(hù)と持続可能性への追及に異を唱える人は少ないはずですが、RC造や鉄骨造と比べて安価で生産性が高いとはいえないでしょう。
またさまざまな「耐久性」の點(diǎn)でも急速に改善されているとはいえ、自然が生んだ材料のため安定的な供給の點(diǎn)では他の材料を凌ぐとはいえません。高強(qiáng)度の樹(shù)脂に改良したり、他の材料と組み合わせた「ハイブリッド材料」への模索を続けていく必要があります。