蔵王連峰を囲む、時(shí)が紡いだ風(fēng)景たち

ロイヤルシティ宮城蔵王リゾートが広がる蔵王連峰の裾野、宮城県蔵王町(ざおうまち)をはじめ、県南部の2市7町^※1は「仙南地域」といわれ、古くから街道や水運(yùn)による交通の要衝でした。現(xiàn)在も、東北新幹線などの鉄道網(wǎng)、東北自動(dòng)車道、山形自動(dòng)車道の高速交通網(wǎng)が整備され、良好なアクセスが魅力です。
仙南地域の総面積に占める森林の割合は約68%^※2といわれ、仙南地域の西部は蔵王連峰の蔵王國定公園、その丘陵地帯は蔵王高原県立自然公園に指定されています。また、福島県との県境の阿武隈川流域は、阿武隈渓谷県立自然公園に指定されており、蔵王連峰を中心に、大らかな自然が広がっています。

※1 白石市、角田市、蔵王町、七ヶ宿町、大河原町、村田町、川崎町、柴田町、丸森町
※2『令和4年度　仙南地域の概要』(大河原地方行政連絡(luò)調(diào)査會(huì)議)

白石市を走る國道457號(hào)線から見た蔵王連峰

神秘の湖が広がる、蔵王連峰山頂へ

宮城蔵王リゾートから新緑のアーチが続く山岳道路 蔵王エコーラインを走ると、標(biāo)高が上がるたびに森は表情を変えていきます。道の途中に、ゴツゴツとした火山巖が広がるのは駒草平(標(biāo)高1,383m)。ダイナミックな斷崖絶壁には、蔵王連峰から湧き出た水が「不帰(かえらず)の滝」となってほとばしり、緑と土色の世界で獨(dú)特の美しさを放っています。
蔵王連峰のシンボルといえば、エメラルドグリーンの水をたたえた火口湖「御釜」です。1895年(明治28年)までに30回もの噴火を繰り返してできた御釜は、周囲を囲う熊野岳(標(biāo)高1,841m)と刈田岳(同1,758m)、五色岳(同1,672m)の複雑な火口壁とともに、地球の力強(qiáng)い息づかいを感じさせます。

太古からの記憶を刻む、美しき自然の造形

宮城蔵王の玄関口、白石市の山間には小原渓谷があります。渓谷の間を流れる白石川は、空や山をそのまま映したような澄んだ水面で、その美しさに感動(dòng)した明治時(shí)代の文豪 徳富蘇峰(とくとみ そほう)が、「碧玉渓(へきぎょくけい)」と詩に詠んだことから、その名でも呼ばれるようになりました。その白石川上流にある七ヶ宿ダム近くには、あたかも巨大な材木を垂直に並べ立てたように見える絶壁「小原の材木巖」があります。これは、マグマが冷卻する過程でできる柱狀の割れ目(柱狀節(jié)理)が高さ約65m、幅約100mにわたって広がったもので、1934年(昭和9年)には國の天然記念物に指定。巨大な自然の造形美は、見飽きることがありません。

宮城蔵王山麓には、歴史ある名湯が點(diǎn)在しています。川崎町の濁川渓谷で、開湯150年を數(shù)える一軒宿「峩々溫泉(ががおんせん)」は、その昔、山形のマタギが良質(zhì)の硫黃の採掘に乗り出したことからその歴史が始まります。一時(shí)は修験者やマタギの野営場(chǎng)となっていましたが、明治時(shí)代に政府の宿営地として再建。今では、日本三大胃腸病の名湯として、知る人ぞ知る人気を博しています。峩々溫泉から國道を東へ進(jìn)むと、標(biāo)高500mの高原にある「青根溫泉」へ。伊達(dá)藩の湯治場(chǎng)として1528年(享祿元年)に開湯したこの溫泉郷は、今も風(fēng)情のある町並みが広がり、地元民や観光客で賑わう日帰り入浴施設(shè)「じゃっぽの湯」では、早朝から源泉掛け流しの湯が楽しめます。

蔵王連峰の南端、穏やかな不忘山を眺める

県南西部の七ヶ宿町(しちかしゅくまち)からは、穏やかな稜線の不忘山(ふぼうさん?標(biāo)高1,705m)がよく見えます。特に橫川渓谷に架かる「やまびこ吊り橋」の橋の中央から見る不忘山は、砂防ダムの石積みと不思議な調(diào)和を醸し、蔵王を背景にした素晴らしい景観として「みやぎ蔵王三十六景」にも選出されています。やまびこ吊り橋から遊歩道を歩けば、長(zhǎng)老湖にたどり著きます。蔵王連峰の活火山期に地殻変動(dòng)でできた長(zhǎng)老湖は、1928年(昭和3年)、橫川発電所の貯水池として拡張し、現(xiàn)在の姿に。初夏にはハクサンイチゲや雪割草に覆われ「花の山」となる不忘山が、両手を広げてこちらを見下ろしています。