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アスピーテ體験隊(duì)が行く『今年も巖手山に登ってみよう【その６】』

更新日：2011年09月02日
カテゴリ：自然観察

～１６～　～建築屋～

　なんとか雨に降られずに不動(dòng)平の避難小屋まで戻ってきた。荷物を仮置きする際、貴重品とカメラの攜行は全員にアドバイスをしていたが、最低限雨具と飲料水ぐらいは持って行くように助言すべきだった、今回はたまたま運(yùn)良く雨雲(yún)が違う方向にそれただけだ。

　仮置きした荷物を確認(rèn)しつつしばしの休憩を取る「この小屋の排水はどうなっているのかな？」「放流先がないですもんね～」なにやらＳ課長(zhǎng)とＳ主任が話しをしている「あっ、蒸発散槽か」普段から仕事熱心な二人、こんなところまで來(lái)ても建築屋はやはり建築屋である。

　荷物を背負(fù)い、山麓を目指して下山を開(kāi)始する。來(lái)た道を引き返すのだが、視線が逆向きになっただけで景色の見(jiàn)え方が全く変わってしまう、目線から地面が遠(yuǎn)くなる下り斜面のほうが道に迷い易いような気がする、昨年も誤って沢に降に迷いこんだのは下り斜面の途中だった。

～足場(chǎng)の悪い舊道の下り斜面～

～１７～　～舊道～

　馬返しコースには新道と舊道がある、登りと同じ新道を通ってもつまらないと、下りは舊道を通ることにする。今回もナビゲーターの地図上での判斷では距離も傾斜もさほど変わらず同じようなコースだったのだが???

　舊道は新道に比べて巖場(chǎng)や転石がゴロゴロしている場(chǎng)所が多くとても足場(chǎng)が悪く歩きにくい。先行しているスタッフが足を滑らせて転ぶ、Ｓ課長(zhǎng)もＳ主任も何度となく転びそうになっている。

　少し高さのある巖から飛び降りた瞬間、著地したはずの両足の接地感を全く失った、私の體は重力によって加速し巖場(chǎng)の斜面を滑り落ちていく。無(wú)我夢(mèng)中で體を反転させうつ伏せになり大きな巖にしがみつく「やってしまった！體へのダメージはどうだ？捻挫?骨折など大きな怪我がなければ良いが???」

～両腕の擦り傷で済んだ　手袋は怪我防止の為に必待～

～１８～　～雲(yún)のジョウロ～

　幸いにして怪我は両腕肘のかすり傷で済んだようだ、出血もさほどではない、あやうく同行メンバーに迷惑を掛けるところだった。下りは登りよりも余程慎重に足運(yùn)びをしなくてはならない、體力?気力の回復(fù)の為しばらくここで休憩を取ることにする。

　まわりに視界をさえぎる樹(shù)木が無(wú)い分、舊道からの山麓の眺めは格別だ。眼下に広がる広大な牧草地を大きな雲(yún)のジョウロがゆっくりと移動(dòng)しながら潤(rùn)して行く、雨が過(guò)ぎ去った後には二重の虹が広がる。我々はあの雲(yún)や虹の下で雨が降った、止んだと一喜一憂している、人間はこの大きな自然の摂理の中のほんの一部でしかない、そんな事にあらためて気付かされる。

　草むらに一列に並んで座り夕日に見(jiàn)とれている少年達(dá)のように、いつまでもそこから動(dòng)けないでいる大人が４人「あぁ、この景色いつまで見(jiàn)ていても飽きない」Ｓ主任がぽつりとつぶやいた。

～雨が止んだあとには二重の虹が～

～エピローグ～

　無(wú)事に巖手山から下山した私は、Ｓ主任と共に宮古の復(fù)興相談センターにて復(fù)興の為に懸命に働く人達(dá)の「生活の器」、住まいを再建するお手伝いの為に働いている。

全てを押し流されてしまった沿岸被災(zāi)地の町が、巖手山の山頂から眺めた美しい緑の町に戻る日が一日も早く來(lái)る事を願(yuàn)いながら。

　頑張るぞ！巖手！！

～完～

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＜巖手山　馬返し登山口＞　リゾートより約28km

※掲載の寫(xiě)真は全て平成23年7月撮影

～ＩＴＯ～

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