アスピーテ體験隊が行く！『フライフィシングを始めてみようvol.12』

　幻想的な水生昆蟲の羽化から１週間後のある休日、夜明け前からスマートフォンで天気予報と川の水位情報に見入っているスタッフ、山登りと同じでアウトドアの遊びは早朝出発、早めの帰宅で時間に余裕を持った行動計畫が基本です。

　釣り人の気配を感じ、偽の餌（毛鉤）の存在を認知した魚の中にはもうその日は餌を捕らなくなってしまうものもいるそうで、魚が神経質になり釣れなくなってしまうそうです。

　釣り人のマナーの中には先行者優(yōu)先というのがあるそうで、先に釣り場に入っている人が優(yōu)先で、同じ場所にすぐに続けて入ったり、その人を追い越して先のポイントに入ったりする事はマナー違反になるそうです、他の釣り人がまだ入っていないフレッシュなポイントにいち早く入る事が釣果を上げるコツだそうです。

　ようやく辺りが白み始めた川辺で身支度を整えるスタッフ、だんだんと手際も良くなって來ました、早朝のすがすがしい空気の中、魚の気配を探しながら川を遡り歩いて行きます。

　ゆっくりと慎重にポイントに毛鉤を入れて流します、ミスキャストしてラインが水面を叩くだけでもデリケートな渓流魚は警戒してしまうのです。

　石に當たった水流が落差を持って落ち込み白泡を立てている、あの後ろ???、魚が水面に出たのはあの辺り???

　ガバッ！毛鉤に魚が食いつきました、無我夢中で合わせます、おっ！あっ！エィッ！

　ピューン！ロッドの反発力で魚が宙を舞いこちらに飛んできます、足元の淺瀬で暴れる魚を網ですくい取り、無事取り込み完了です。
 

　「獲ったどぉー！」と無人島で伝説にチャレンジしている蕓人のように雄叫びを上げるスタッフ、管理員さんが見ていれば「プ、プッ！」とふき出してしまいそうな可愛いサイズではありますが、スタッフにとっては大切な最初の一匹です。

　針から魚を外し、川へとリリースします、ここまでの長く試行錯誤の楽しかった道程が想い浮かびます、この日はあと２匹の釣果を追加しました、ようやく川になじみ自然の一部になれたようなそんな充足感を感じていました。



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