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見知らぬ人がお祝いにきてくれる？「真穴の座敷雛」

愛媛県八幡浜の真穴地區（分譲地から約43km）では、長女の誕生を
「座敷雛（ざしきびな）」で祝う習慣があります。

春のお節句にはお雛様と桃の花を飾り、白酒を飲む習慣はよく知られていますし、お雛様も豪華な段飾りだったりケース入りの一揃えだったり想像できます。

座敷雛と初めて聞いたときは「お雛様は座敷に飾るのが當たり前でしょう」と思ったのですが、実は驚くような習慣があったのです。

（愛媛県観光協會から提供　2008年4月2日撮影）

「座敷雛」は、たくさんの盆栽や石、巖、小道具を使って山野の風景や庭園を作り出し、その中にいつも見慣れたお內裏様とお雛様一式が配置された箱庭のような大掛かりな飾り。

周囲にはお雛様が喜ぶといわれている鯛や伊勢エビ、さざえ、アワビ、巻き壽司、菱餅などがこれまたところせましと飾られるのです。

江戸時代の中頃に起源を持つといわれるこの「座敷雛」は、歌舞伎の舞臺裝置に影響を受けているとか。

時代の影響を受けて何度か中斷されたこともありますが、昭和23年頃より復活し、その後途絶えることなく続いているそうです。

そしてもう一つ驚くことがあります。

それは、この「座敷雛」4月2日の宵祭りから3日の深夜まで一般に公開されるのです。

公開の日には臨時駐車場が用意され、大型観光バスやマイクロバスまで來場するとか。

ボランティアスタッフの手伝いもあって運営される一大イベントなのです。

そしてどんなに見事な飾りであっても4日の朝には全て片付けられてしまいます。

だからこそ、みんな観に行きたい気持ちになるのでしょうね。

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