“乙女の真心”は咲き群れて迎えてくれた―生駒高原(宮崎県小林市)
- 更新日:2011年10月21日
- カテゴリ:四季だより

秋桜(コスモス)といえば山口百恵さんの代表する曲のひとつです。嫁ぐ娘が母への想いを綴った歌。そんな唄を口ずさみながら霧島連山の麓、宮崎県小林市にある「生駒高原」に行ってきました。
ここの高原は16ヘクタールに100萬本という數のコスモ
スがさわやかな秋空の下で、標高約550メートルの高原の澄みきった空気の中にその香りを漂わせ、ピンクや白、黃、紫など様々な色の花びらが霧島山の緑と相まって見事なコントラストを描いています。
コスモスの花を思うとき、最初に青空がうかんできます。その花は秋を代表する美しい花です。花屋さんの店先で見かける花よりも自然の花に心を惹かれます。
秋の桜、コスモスの桃色は桜を思わせてくれます。原産國はメキシコの高地。明治の頃に日本に入ってきた植物。丸みを帯びた花びらは桜に似て秋桜(あきざくら)と呼ばれていたらしいです。コスモスの花言葉を調べてみたら“乙女の真心”“少女の純真”とありました。その反面力強くやせた土地でも育ち、倒れても根を生やして生き延びるといいます。
なんという生命力を持った花なのでしょう。しっかりと育ち、しっかりと花を咲かせる。そして、その乙女の姿で人の目を和ませてくれる。秋に咲く桜の花のような可憐な花たちは???。どおりで眺めていたら心洗われる気持ちになれるんですね???。
一つひとつはこんなに小さなか細い花に、コスモスなんてスケールの大きな名前が付いているのでしょう。ここにきて気付きました。その花たちは夜空に瞬く星々のように美しく整然と群れ咲いていました。名付け親はこの光景を見てそう呟いたのでしょう。
仮設のブースには美味しそうな食べ物が並び、手ぶらで行っても充分楽しめますが、手づくり弁當を持って、お花見気分でコスモスを愛でるのも良いかもしれませんね。
今年は暑い日が多かったせいか、見ごろも例年より少し長めで楽しめそうです。しばらくすると高原は冬の訪れを迎えます。花の好きな優しい人に育てられたコスモスたちが「皆、また來年會いましょうと」そう誓い合って仲間の花たちと冬の眠りに著くことでしょう。
日頃の喧騒を忘れて、コスモス畑で癒されてみてはいかがでしょう。それと手づくりのお弁當をお忘れなく!
生駒高原
宮崎県小林市南西方8565-39
■アクセス 霧島高千穂リゾートランドより約35㎞(車で約53分)
上記の寫真はすべて平成23年10月に撮影されたものです。