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巖手の初夏の風物詩『チャグチャグ馬コ』

　巖手の初夏の風物詩『チャグチャグ馬コ』、昭和53年に國の無形文化財に、平成8年には「チャグチャグ」という語源にもなった馬裝束の鈴の音

が『殘したい日本の音風景100選』に選ばれています。

　今年は6月12日(土)に開催され83頭の馬が『八幡平リゾート』のある八幡平市の隣、滝沢村の蒼前神社から盛岡市內の八幡宮までの約15kmをパレードします。

　パレード本番は大変な混雑が予想される

との事ですので、私は前日に蒼前神社で行われるお披露目のミニパレードに行ってきました。

　パレードに彩りを添える馬飾り、南部藩の大名行列に使われた『小荷駄裝束』に端を発するといわれています。『あねっこ』姿の稚児を乗せ、かわいらしくそして華やかな光景です

。全國からたくさんのファンがカメラを持って集まり、一斉にシャッターを切っていました

。

　観客には、幼稚園児やお年寄りの姿もありました。お話を伺うと、やはりパレード本番の混雑を避けて馬コを見に來ているそうです。
　馬コを見たとたんにぱぁっと

表情が明るくなる姿を見ていると、本當に巖手の人は小さな頃から身近に馬がいて、馬を愛しているのだなあと思いました。

　

　古くは奈良時代から馬産地として有名だった巖手県、人と馬が同じ家に暮らす南部曲り家にも象徴されるように、貴重な労働力であり家族の一員でもあった馬。

　田植えが終わるこの頃、疲れた馬を休ませ馬の守り神である蒼前様に人馬そろって無病息災を祈願したのが起源とされ、馬に感謝し一年に一度飾り立ててその労をねぎらうこの行事は、みちのくのたくましく溫かい人々に支えられて続けられてきたのだなあとしみじみと感慨にひたった一日でした

。

＜蒼前神社＞　そうぜんじんじゃ　リゾートより約30km

※掲載の寫真は全て平成22年6月撮影

～ＩＴＯ～